「スピ好き高学歴ダメ人間」が精神障害者を止めて前向きに生きる話

人生終盤ですが、希望を持って進んでいきます♪

インナーチャイルド探しがトラウマを増やす(by吉濱さん)

(つづき)

こちらも『アセンションパラレル』よりまとめます。

 

・「インナーチャイルドを癒すことができれば人生は変わる」ということはスピリチュアルだけでなく心理学でも言われる。インナーチャイルドとは、幼少期に自己肯定感を上げる上での妨げとなってしまった心の傷のこと。多くは親との関係において生じたトラウマを指す。

・しかし現在の臨床心理学の主流は「トラウマが現在の自分の心を決める」「トラウマがあるから、今現在のメンタルが悪化している」という考え方ではない。

トラウマがあるかどうかではなく、「トラウマをどれだけ反すうするか」がメンタルの健康、ひいては人生の質を決めているとされている。

・反すうというのは、過去のネガティブな記憶を、その当時の感情を伴って思い出すこと。つまり、トラウマは存在すること自体が問題なのではなく、トラウマを感情を伴ってリアルに繰り返し繰り返し思い出すことが害になり、劣等感を高め、うつなどに繋がる。

・トラウマに対処するには、反すうすることを減らし、「ただの記憶」にしていくこと。「たしかに当時はとても辛かった。でも今はそんな目に遭っていない。そんなこともあった」というように。

 

・「インナーチャイルド探し」をすると、どうしても反すうしがちになり、悪い場合はセラピストが「感情を思い出して・味わって」などと反すうを煽ったりすることもある。

・ネガティブな感情が強くなると、脳内の扁桃核(恐怖や怒りを担当する部分)が暴走し、脳内に活性酸素が増えて、脳が炎症を起こす(脳疲労)。脳疲労が蓄積するとうつに至ることになる。

・また、「インナーチャイルドが自分を苦しめている」というフレームを持ってしまうと、自分が抱えているあらゆる問題をインナーチャイルドと結びつけがちになる。すると、一つインナーチャイルドを見つけて癒しても、それだけでラクにならない場合、他のインナーチャイルドがいるはずだ、となって探し・・・とループしていき、次々と反すうの材料を増やしていってしまうことになりかねない。

 

・幼少期のトラウマと現在のつらさに因果関係を感じているなら、おそらくそれは正しい。しかし、原因であるトラウマはそのままにして、結果である現在のつらさの方を先に改善してしまうのが手っ取り早く、反すうを増やす弊害もない。

・「原因→結果」と考えるのではなく、「結果→原因」、つまり結果を変えることで原因に影響を与える。

・トラウマに対峙するのではなく、今現在はっきりと意識できる注意制御機能を調整して、体調を整え、日常生活を充実させる習慣を身に付け、もっと「お気楽」に生きるようにする。

 

インナーチャイルドが自分を苦しめている」というフレームを持ってしまうと、自分が抱えているあらゆる問題をインナーチャイルドと結びつけがちになり、延々と探してしまう、という構図は、インナーチャイルドを「過去生」と置き換えても成り立ちますね。

本書では「潜在意識」「自己肯定感」も同様に、「そこが変わらないと人生良くならない」と思ってしまうとドツボにハマると指摘しています。

 

後に“お気楽に”「潜在意識の書き換え」「インナーチャイルド・過去生の癒し」をして人生変わった人や、スピに絶望して自分の内面に問いかけ、「思い込み、信じ込み、刷り込み」に向き合って手放して人生変えた人を知ることになったのですが(これらは後述します)、結果的には吉濱さんの言う「注意制御機能」を同時に発動させていたのではないかな?という気がしました。

「引き寄せ」などもそうですが、方法が同じなのに結果が出る人と出ない人がいる、という場合、注意がポジティブなものに向いた状態で実践しているか、ネガティブで制限的な意識が根底にあって行っているかの違いがあるかもしれない?というのが現時点で仮説として思うところです。

(つづく)